「憧れの切子グラス。いつか手に入れたいけれど、普段使いするには高価すぎるし、うっかり割ってしまったらと心配で…」「お気に入りのガラスコップを使うたびに、洗うときに割れないかとちょっと心配…」そんな不安を抱えている方も多いですよね。
また、「夫が洗うと、ガラス食器が割れちゃうんです…」なんてお話もよく聞きます。
美しいガラス食器を見ると心が躍りますが、「もし割ってしまったら…」という不安から、なかなか手が出せない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大事なガラス食器が割れるリスクを減らすためのご家庭での洗い方のヒントを、当ショップの食器デザイナーがご紹介します!
結論 お気に入りのガラス食器は特別扱いしよう
お気に入りの食器は、割れないようにVIP扱いに!他の食器とは分けて、洗うタイミングもずらしましょう。シンクが完全に片付いた後、最後に洗ってあげるのがポイント。
とはいえ、日常生活で「ガラスコップ1個だけ洗う」シーンって、ちょっとレアですよね。
ですので、他の洗い物も多いときは、別の場所に避けておくことが、洗っているときに割れない秘訣です。
さて、では次に、どんなシーンでお気に入りの食器を割ってしまうのか、よくあるミスを詳しく見ていきましょう。知らず知らずのうちにやってしまいがちな失敗に注目しつつ、どんな点に注意すればお気に入りをしっかり守れるか、一緒に考えてみましょう。
【注意ポイント1】シンクの蛇口は寄せる
「シンクの蛇口にグラスをぶつけて割ってしまった」という経験はありませんか?
たまった食器を次々と洗いながら、最後にお気に入りのガラスコップを手に取ります。注意深く洗っているつもりでも、スポンジを入れて持ち替えたところで蛇口にぶつかり手がつるん!「パリン!」。
破片がシンク全体に散らばり、他の食器にも飛び散って最悪!
解決策
早く急いで洗おうとすると、動きが機敏になるので、蛇口にぶつかる可能性が高くなります。急いでいるときは蛇口を寄せておくことで、リスクを軽減できます。
水を流しながら洗うのではなく、一旦水を止め、
泡で洗う→流すと、工程を分けることもおすすめです。
【注意ポイント2】他の食器にぶつけない
ホームパーティーの後、たくさんの食器を洗うのは大変ですよね。特に、お盆やお正月など、特別なイベントの後は、大小さまざまな食器が出て、シンクがいっぱいになることも。
シンクに食器がたくさんあると、洗っている最中にうっかり落としてしまい、他の食器とぶつかって割れてしまうことも。せっかくの食器が割れてしまうのは悲しいですよね。
解決策
洗い物が多いときは洗う順番を意識するとスムーズ。
汚れ具合や素材別に分けて、数回に分けて洗うようにしましょう。
小皿、取り皿、大皿の順に洗うと、水切りカゴに納めやすく、小さな食器が守られます。
鍋やフライパンは食器とは別に洗うようにしましょう。
【注意ポイント3】洗う時に手から滑ってしまう
手から滑り落ちる原因は
「想像していたよりも重かった」「油でぬるぬるだった」「冬に手がかじかんで」「力が入りすぎて滑らせた」「逆に力が無さすぎて不安定に」「動画を見てた」などうっかりの原因はたくさん!
解決策
泡がついたガラスはとても滑りやすくなります。力を入れすぎて洗うと、グラスがとんで行ってしまうことも。急いでいると力が入ってしまいがち。筆者のように、キッチンでテレビや動画を見ながら片手間で洗っていると落とすことも。
大切なグラスを洗う時は、ちょっとだけ集中して、汚れ具合や水温を確認し、時間の余裕があるときにゆったりした気持ちで洗えるといいです。
【注意ポイント4】グラスを振って水を切らない
お気に入りのグラスを洗い終わって、さあ使おう!としたときに
水を切るために勢いよくグラスを振ると、
そのままグラスを投げてしまい、吹っ飛んで割れてしまうことも。
解決策
余計なことはしないでおきましょう。
お気に入りのグラスを自ら投げ割ってしまうなんて、オウンゴールのようなもの。
残念な気持ちを胸に「洗ったらすぐに置く(もしくは拭きとる)」と心に誓いましょう。
水切りカゴを使用するのもおすすめ。
【注意ポイント5】食洗機の使用は取扱説明書をよく読み、家族と共有する
普通のガラス食器は、急な温度変化で割れることがあります。
たとえば、真冬の食器棚から出したグラスに熱湯を注いだりすると、ガラスが割れやすくなります。
食洗機では、洗浄や乾燥の際にさまざまな温度や圧がかかるため、耐熱性のないふつうのコップ(ソーダガラス)には適していません。
食洗機対応のガラスは、強化ガラス加工されたものや、耐熱ガラスなど限られています。
解決策
見た目ではわからないので、
必ずガラス食器の取説を読みましょう。
そして、その取扱い方法を家族にも伝えることが大切です。もしかすると、あなたの旦那様は同じ質問を何度もしてくるかもしれません。ですが、お気に入りのグラスのため。
根気よく、快く何度も伝えてゆきましょう。なぜなら、ガラスの見た目だけでは食洗機に対応しているかどうかを判断するのは、プロの私たちでも難しいからです。
場合によっては、ご家族はガラス製かアクリル製かの区別もつかないかもしれません。
家族とのコミュニケーションを大切にすることが、お気に入りのガラス食器を長く大切に使う秘訣です!
ワイングラスが割れるストレスを減らすには
日本の食卓では、ワイングラスやシャンパングラスなどの脚付きガラス食器をあまり使いません。そのため、扱いに慣れておらず、割ってしまうことにストレスを感じることもありますよね。
グラス脚は「ステム」と呼び、ワイングラス、シャンパングラス、フルート、ゴブレット、カクテルグラスなどは全て「ステムグラス」に属します。
家庭によくあるステムグラスは、ギフトでもらうペアのワイングラスやシャンパングラスでが多いですよね。2本セットなので、片方が割れてしまうとショックが大きいものです。
これらのステムグラスは、洗い慣れたお茶碗やコップとは違い、正直、扱いにくいです。特に、脚の部分を蛇口にぶつけてしまうこともよくあります。
ですので、「器部分」と「脚」に上下に分けて洗うのではなく、脚があることをよーく意識して洗います。
わたしの個人的なコツですが「高価な水筒のように円柱としてとらえる」ことがおすすめです。
「上を洗って、下を洗う…」とすると、角度を変えたときに必ずぶつけてしまうリスクがあるからです。
「脚の部分まで意識を最後まで逸らさないこと」が、ワイングラスを割らないコツです。
まとめ
大切なグラスを洗うときは、割れないよう避難させ、特別扱いを!
洗う前にシンクから取り出しておくのがミソです。
洗い物が多いときは、別の場所に置いておくと割れにくくなります。
特に忙しい朝や、疲れて注意散漫な仕事終わりの夕方や夜に起こりやすいです。
また、一人暮らしでキッチンが狭い場合や、洗い物がたくさん溜まって、食器が邪魔をしていると、さらにリスクが高まります。
グラスを割らないための普段使いのコツ
- 大事なグラスは別の場所に置き最後に洗う
- シンクの蛇口にぶつけない
- シンクの中で他の食器にぶつけない
- 洗った直後に水を切ろうとして、手が滑り、投げない
この4つを意識して注意するだけでも、割れる確率はぐっとさがります。
大切なペアグラスが割れてしまうのは、人生で1度や2度はあること。
思い出のつまったガラスが割れて、ショックな気持ちはとても良くわかります。
そんな時は、新しいペアグラスを探して、また2人だけの素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
もしくは、誕生日や母の日が近いとき、身近な人がプレゼントに悩んでいたら、さりげなく「最近、ペアグラスを割っちゃってさ」とおねだりしてみては?
きっと、素敵なペアグラスを贈ってもらえるかもしれませんね。
当ショップでは、二人の時間を彩るような美しいペアグラスを多数取り揃えています。誕生日や記念日など、特別な日にぴったりのグラスもきっと見つかるはずです。ぜひ一度、トミガラス公式オンラインショップをのぞいてみてください。
[トミガラス公式オンラインショップ] https://tomi-glass.online]
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この記事を書いた人
東京・亀戸で70年以上ガラス屋をしている富硝子株式会社(Tomi Glass Co.,Ltd.)のデザイナー。富硝子はカラーチェンジグラス・トミレーベルや、江戸硝子や小樽硝子などのハンドメイドガラスなど、おしゃれで豊富なアイデアが楽しいガラス屋です。