【開発秘話】5月19日公開!福島のガラス工場を救うため、クラウドファンディングにトライ!リターンには桃の新作カラーチェンジガラスも

この記事では、デザイナーの桃が好きな気持ちと、桃好きとして欲しいと思ったガラスボウルの開発秘話を語りたいと思います。
今年3月の福島県沖地震 から約2か月…。
昔からお取引をしている福島県のガラス工場も窯が壊れてしました。
わたしたちトミガラスのブランド・Tomi label TOKYOは、工場の復興を応援すべく
クラウドファンディングに挑戦いたします。
 
福島といえば桃…🍑リターンも、桃をモチーフにした新作で、気合が入ってます!
プロジェクトの詳細は、5月19日(木)にCreemaSPRINGSのサイトにて公開されますので、リターンのひとつである桃の新作の開発秘話んご紹介したいと思います。

福島をつなぐ。桃好きデザイナーが考えた「桃専用」ガラスボウル

わたしはTomi label TOKYOのデザイナーをしています。
個人的に大好きな果物TOP3に入る、そう!桃。
桃の旬は短いものです。7月~8月をピークに、旬を過ぎると全く手に入らなくなってしまいます。

実際、5月中旬にデパ地下で見たハウス桃(ハウス栽培の桃)は、1個2000円という思わず2度見してしまうお値段で販売されていました。



▲2021年の夏。お気に入りの江戸硝子に桃を盛りつけた様子

 

また、福島県は個人的に旅行の思い出深い場所でもあります。のどかな自然の中でゆっくりと過ごす時間や、福島県産の新鮮な食材でつくるお料理はどれも絶品でした!

▲かつての夏の福島県旅行の思い出。宿で食べた鮎のアーモンド焼きと採れたてトマト。

 

今回、福島県のガラス工場を応援するプロジェクトを実施することとなり、企画チームで「福島県と言えば…」とアイデアを出し合いました。

「赤べこ」「ままどおる」「梨」「ぶどう」「桃」…と連想ゲームのように言葉が飛びかうなか、

わたしは「桃の食べごろが一目瞭然の、カラーチェンジインクを使ったボウルがあったらいいのでは…?!」と思いつき、

「冷えている時は桃のピンク色で、常温になるとまるで皮が剥けたようにうすい黄色になるのはどうでしょう?」とイメージを説明。

「それ、良いねっ」と上司のokをもらって、トントン拍子で作ることが決まりました。

 

 

桃の色が変わるアイデアを、形にするまで

正直、企画のお仕事でもっとも夢とビジョンにあふれる瞬間は「アイデアを企画会議で認められたとき」です。

ここから先は、担当デザイナーと生産する職人による試行錯誤が繰り広げられます…。

デザイナーは、これから進行するまだ見ぬアイテムをスケッチして、このアイテムに携わるスタッフにイメージを伝えます。

わたしはお気に入りの色鉛筆でかなりザックリとラフスケッチを描いて、色や展開する種類の数、使うシーンなど想像力をフル回転させて、企画会議に備えます。

 

アイテムのイメージにOKが出たら、本格的なデザインに手をつけます。

実物、写真、イラスト、画像…あらゆる資料を脳にインプットしたら、今度は手を動かしてアウトプットします。

今回のピーチシリーズは、クロッキー調にミリペンで原寸大を手描きしました。

(お恥ずかしながら、ベタ面塗りを途中で諦めたこともバレますね)

 

手描きした桃のシルエットに満足がいったら、iPadでベタ面を黒くし、最終確認です。

気に入らないゆがみや、カッコ悪いと思う線はここで修正します。

 

もととなる絵が出来たら、今度はAdobeのイラストレーターを使って、転写紙のデータを作成します。

転写紙とは、シート状になっているガラスに絵つけをするためのシールのようなものです。

今回はガラスのボウルなので、そのボウルに立体的に貼りやすい転写紙の形を割り出し、データ化します。

実際に貼るのは、社内の職人なので

「この形の転写紙で、貼れそうですか?」と何度も確認して、もとの桃の絵を印刷できる範囲を割り出してゆきます。

印刷範囲が割り出せたら、イメージするレイアウトで桃を配置します。

データが完成したら、サンプル転写紙を作成します。

写真右の水色っぽいシールが、今回の桃の転写紙です。

サンプルなのでハサミでカットして、実際に貼る準備をします。

職人が水を使って貼ります。

絵つけは水をつけると剥離する水転写(みずてんしゃ)を使います。

シート状になった桃の絵の転写はラップのように薄く、ちょっと手を抜くとシワシワのクシャクシャに。

転写職人は新作開発時に、はじめて貼る新柄を立体的なガラスに器用に貼っていきます。

このとき「ここが貼りづらい、シワが出るのでデータを修正してもらえると助かる」と、具体的な修正箇所の指示をうけ、量産での改良に活用。

デザイナーと職人のコミュニケーションが、のちのちの量産に響く大切なポイントです。

 

こうして完成した、新作「ピーチボウル&プレート」のサンプル。

発色や不具合がないか印刷された桃の絵をよーく確認します。

また、食べ物を盛りつけ、洗い、拭くなどして、実際に使ってみます。

チームのみんなに最終サンプルを見せたら、価格と納期を営業と調整!

デザイナーができあがったアイテムで素敵な使用イメージを撮影して、

新商品としてみなさまにお披露目される流れになっています。

 

 

桃を美味しく食べたい気持ちから生まれたアイデア

このアイデアはもともと「桃はキンキンに冷えた状態よりも、少し常温にもどしたほうが甘みを感じられて美味しい」というわたし自身の実体験から発想しました。

桃をおいしく食べる方法には諸説ありますが、

  • 冷蔵庫から出す
  • カットする
  • 常温で20分くらい放置

が個人的なベストアンサーです。

この食べ方は昨年、いただいた桃の説明書に書いてあったもので、甘さの感じ方の差に感動しました。

ですが、20分経ったかどうかいちいちタイマーセットするのも面倒ですし、
あまり時間が経過すると、傷んだり変色するのも心配ですよね…。

そこで考えたのが「食べごろを、桃の絵がカラーチェンジして教えてくれるボウル」でした。

 

完成した桃専用「ピーチボウル&プレート」

こちらは冷蔵庫から出したキンキンに冷えたガラスボウルが、常温に近づくにつれて、ピンク→クリーム色になる様子。

冷えるとピンク色に染まるカラーチェンジインクの特性を逆手にとっています。

気温24℃のとき、だいたい20分でピンク色が消えて果肉のようなクリーム色に近づきました。

 

使い方は簡単

  • ガラスに桃を置いて冷蔵庫へ
  • しばらく冷やすと絵がピンクに
  • 冷蔵庫から取り出して桃をカット
  • 常温で放置
  • ピンク→クリーム色になれば食べごろ

真夏や暑い部屋での常温は、20分以下でピンク→クリーム色にカラーチェンジすることもあるでしょう。

特に真夏は、桃が傷んだり腐らないよう、季節によって常温で置く時間にはお気をつけください。

 

まとめ

広く多くの人に愛されるガラスの絵柄をデザインをすることも大切ですが、せまく一部のファンに特化したガラスアイテムづくりも、Tomi label TOKYOの個性的な魅力のひとつだと思っています。

このアイテムが全国の桃ファンに伝わって、結果的に福島県郡山市への工場復旧の支援金が集まれば、
このクラウドファンディングは大成功!

そうなりましたら、最高です!!

5月19日(木)に公開のクラウドファンディングページのリンクや詳細は、SNSでお知らせします。

ぜひ、トミガラスSNSをチェックしてみてください♪

 

Twitter https://twitter.com/Tomiglass2

Instagram https://www.instagram.com/tomi.glass/

 

 

この記事を書いた人

富硝子(とみがらす)のデザイナー。食器ブランド「トミレーベル」のイラストや、ハンドメイドガラスのブランド「トミクラフト」を担当している。
旅行と食べることが好き。
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富硝子株式会社
1948年、東京都江東区で日本製香水瓶の輸出業からスタートし、70年以上オリジナルアイテムやOEMなどガラスアイテムを生み出し続けています。
江戸硝子小樽硝子などのハンドメイドガラスから、プリントにこだわったグラス、耐熱ガラス、ガラスのジュエリーケースなど、おしゃれで豊富なアイデアが楽しいガラス屋です。

Text,Photo,Illustration:Okanami